君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
決断と決心
「そうか」
「はい...」
仕事が終わり、重い足取りのまま東野さんの家へと向かった。今日は東野さんも仕事が早く終わったようで、私が着いてからすぐに帰ってきてくれた。
「まぁ、普通の流れだろうな。俺が異動になったら、菜々子にも話がいくのは。ただ...普通の異動だったら、な」
上司も同じようなことを言っていた。初めての海外支社。前例がない。だから判断は私に任せるって。
「昼間の続きだけど、本当に俺自身も驚いている。...だけど、副社長とあれから色々話して、どれだけ大変かとか、どれだけやりがいがあるか、とか色々聞いて...」
そう言うと、東野さんは真剣な面持ちで私を見つめる。
「向こうでの主な仕事は商品開発だ。より良いデザインのものを、新しいものを。それをコンセプトに俺達が商品をPRする。向こうで売れたらこっちでも売る。...奈津美とも一緒に仕事をすることになる」
「えっ...」
嘘...。
「奈津美の実力は向こうでの評価が高い。だから副社長は何度も交渉をして、多忙の中、向こうにまで出向いて奈津美と契約をした」
そんな...。
「菜々子...、俺はニューヨークに行こうと思う。副社長の期待に応えたい。それに、向こうでの仕事に魅力がある。自分の力を試してみたいって思う...」
「東野さん...」
東野さんは全てを話してくれた。向こうでは大貫さんと一緒に仕事をするって。だけど、それ以上に東野さんは、副社長の期待に応えたいって思うし、何より力を試してみたいって...。
分かるよ?気持ち。だけど、大貫さんも一緒なんでしょ?
一緒に仕事をするんでしょ?いくら二人は『過去』だって言い張ったとしても、そんなの気にならないわけがない。...なんて言ったら、きっと嫌われちゃいそう。
「はい...」
仕事が終わり、重い足取りのまま東野さんの家へと向かった。今日は東野さんも仕事が早く終わったようで、私が着いてからすぐに帰ってきてくれた。
「まぁ、普通の流れだろうな。俺が異動になったら、菜々子にも話がいくのは。ただ...普通の異動だったら、な」
上司も同じようなことを言っていた。初めての海外支社。前例がない。だから判断は私に任せるって。
「昼間の続きだけど、本当に俺自身も驚いている。...だけど、副社長とあれから色々話して、どれだけ大変かとか、どれだけやりがいがあるか、とか色々聞いて...」
そう言うと、東野さんは真剣な面持ちで私を見つめる。
「向こうでの主な仕事は商品開発だ。より良いデザインのものを、新しいものを。それをコンセプトに俺達が商品をPRする。向こうで売れたらこっちでも売る。...奈津美とも一緒に仕事をすることになる」
「えっ...」
嘘...。
「奈津美の実力は向こうでの評価が高い。だから副社長は何度も交渉をして、多忙の中、向こうにまで出向いて奈津美と契約をした」
そんな...。
「菜々子...、俺はニューヨークに行こうと思う。副社長の期待に応えたい。それに、向こうでの仕事に魅力がある。自分の力を試してみたいって思う...」
「東野さん...」
東野さんは全てを話してくれた。向こうでは大貫さんと一緒に仕事をするって。だけど、それ以上に東野さんは、副社長の期待に応えたいって思うし、何より力を試してみたいって...。
分かるよ?気持ち。だけど、大貫さんも一緒なんでしょ?
一緒に仕事をするんでしょ?いくら二人は『過去』だって言い張ったとしても、そんなの気にならないわけがない。...なんて言ったら、きっと嫌われちゃいそう。