君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
突然のプレゼントに驚きつつも、開けて見る。
「可愛い...」
小さな箱の中には、天使がハートを抱えている可愛いネックレス。
「それ、幸せを運んできてくれる天使なんだってさ。...菜々子にもそろそろ必要だろ?」
翔ちゃん...。
「もう四年だろ?...菜々子も早く幸せになれ」
桜子...。
「...ありがとう。明日、式につけていくね!っていうか毎日つけるよ!」
「あったりまえだろ」
二人の気持ちが凄く嬉しい。...だけどね、まだ四年なんだよ。私にとってはー...。
たった四年だけでは、気持ちは消せない。でも、明日から一年かけてこの気持ちを消せるように、頑張らないといけないのかもしれないね。
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「ったく、桜子の奴、自分の家だっていうのに酔い潰れちまうなんて」
「そこが桜子らしいじゃない!」
あれから3人で飲んで騒いで、桜子のペースは早く、酔い潰れてしまった。
もう少しで日付が変わる時間。翔ちゃんと二人で後片付けをしていた。
「わりぃ、菜々子。これでテーブル拭いてきてもらってもいいか?」
「うん」
翔ちゃんから布巾を受け取り、リビングのテーブルを拭きに行く。
拭き終わり、ふと桜子を見ると、リビングのソファーでいびきをかいて眠っていた。
「相変わらずだなぁ...」
寝室から布団を持ってきて、そっと桜子に掛ける。
「桜子も歳をとったんだよ。昔はこれくらい飲んでも、酔い潰れることはなかったよな」
「そうかもね。...ありがとう」
翔ちゃんが煎れてくれたコーヒーを受け取る。
「そろそろ12時だな」
「うん...」
時計を見ると、あと10分で12時になるところだった。
「菜々子、これ...」
「えっ?」
鞄から翔ちゃんが取り出したもの。それは可愛らしい封筒だった。私宛の。
「えっ...。まさかこれって...」
「あぁ。招待状。...結婚することにした」
「...えぇー!?」
驚きのあまり、大きな声を出してしまった。