君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
そう。
私は彼に好かれたくて嫌われたくなくて、ただひたすら完璧レディーを演じているの。
「桜子には分からないだろ。恋愛もまともにしたことねぇだろうに」
「別にしたいとも思わないし。…で?菜々子はどうしたいわけ?五年も片思いで終わるのかよ。なにかアクション起こせよ。ダラダラやってっと他の女に取られるぞ」
「それはやだ!…でも、彼にはすぐに彼女なんて出来ないよ」
「…?なんでだよ」
「だって…彼は女嫌いなんだもの…」
ーーーーーーー
ーーー
彼との出会いは入社式の日だった。
入社式前日に翔ちゃんと桜子と三人、いつものように夜遅くまで飲み明かしてしまい、当たり前のように寝坊。
つくづく自分はだらしないと思いつつも、間にあってホッとしていた。
玄関先のガラスの窓に写る自分の姿を見て整える。
うちには主夫の翔ちゃんがいてくれて本当に助かった。
走ったせいで額に光る汗をハンカチで拭う。
このピシッとアイロンかけされているハンカチも翔ちゃんが準備してくれたものだった。
1人気合いを入れ、オフィスへと足を踏み入れると同じ新入社員らしき人達が沢山いた。
私は彼に好かれたくて嫌われたくなくて、ただひたすら完璧レディーを演じているの。
「桜子には分からないだろ。恋愛もまともにしたことねぇだろうに」
「別にしたいとも思わないし。…で?菜々子はどうしたいわけ?五年も片思いで終わるのかよ。なにかアクション起こせよ。ダラダラやってっと他の女に取られるぞ」
「それはやだ!…でも、彼にはすぐに彼女なんて出来ないよ」
「…?なんでだよ」
「だって…彼は女嫌いなんだもの…」
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彼との出会いは入社式の日だった。
入社式前日に翔ちゃんと桜子と三人、いつものように夜遅くまで飲み明かしてしまい、当たり前のように寝坊。
つくづく自分はだらしないと思いつつも、間にあってホッとしていた。
玄関先のガラスの窓に写る自分の姿を見て整える。
うちには主夫の翔ちゃんがいてくれて本当に助かった。
走ったせいで額に光る汗をハンカチで拭う。
このピシッとアイロンかけされているハンカチも翔ちゃんが準備してくれたものだった。
1人気合いを入れ、オフィスへと足を踏み入れると同じ新入社員らしき人達が沢山いた。