君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~

「櫻田さん!勿論あなたの結婚式の友人代表スピーチは、私でしょうね?」


そう言って珍しく私に抱きついてきた橘さん。
そんな橘さんに、私は笑顔で答えた。


「勿論よ!」


大好きな人がいて、大好きな友人がいて。
いくつになっても、これだけは変わらないし、変えられない。
傍にいてくれないと生きていけない。


きっと一生...。


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私の胸元で光るネックレス。

硝子窓から降り注ぐ光で、その輝きはより一層増していて。

31歳の誕生日。
神様は、人生で一番素敵なバースデイプレゼントを運んできてくれた。


好きで、好きで。
どうしようもないくらい大好きな彼をー...。


いまだに藤原さん達に囲まれ、楽しそうに話している東野さんを見つめる。

そんな私の視線に東野さんはすぐ気付いてくれて...。


「...うわっ!東野さんってば、くそ野郎のくせに、あんな顔もするのね」


...なっ、何!?あの笑顔は!!

言葉も出ないほどの素敵スマイルに私は、やられてしまった。


「...はいはい、ご馳走さま」


私の視線に気付いてくれた東野さんは、素敵な笑顔を私に向けてくれて。

...きっと私の顔、真っ赤なんだろうな。


「今日ばかりは、おのろけ話、嫌ってほど聞いてあげるわよ?」


「...よろしくお願いするわ」


東野さんの話をしたら、きっと止まらないよ?

素敵なところが山ほどあるんだから!


...今度は東野さんが私を見つめていて。
気付いた私は、小さく彼に手を振る。


すると東野さんも小さく手を振り返してくれた。


小さな幸せ。
これからも東野さんと二人で沢山感じていけますように...。


end





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