君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
不安を覚えつつも、出されたランチを殆ど無言状態のまま、二人で食べた。


過去最高に居心地の悪いランチだった。


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「はい、これがまずはドレスね。あと靴とバックと…」


「えっ…」


定時に上がり、すぐにロッカー室へと行くと橘さんはすでに、よそ行きのスタイルに変身しており、私が来るとすぐに色々とロッカーから出してくれた。


「ほら!時間がないんだからさっさと着替える!」


「あっ…はい!」


橘さんに言われるまま、渡されたドレスを腕を通す。


「ふん!まぁまぁね。さて、次はメイクとヘアスタイルね。こっちに座って」


言われるまま椅子に腰掛けると、橘さんは私のメイクを直してくれ、ヘアセットまでしてくれた。


その手際の良さと、センスのいい仕上がりに私はただ、感心してしまっていた。


「…橘さん、あなたってすごいのね」


「そう?私、好きなのよ。髪いじったりメイクするのが」


メイク道具を片付けながら話す橘さん。


その私物のメイクセットだってかなりのものだわ。


プロが持ち歩いているみたいな量。
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