君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
上司の信頼を得るには、どうしたらいいですか?
「櫻田さん~?聞いたわよ!また派手にやっちゃったらしいじゃないの」


「…橘さん」


あのパーティー出席から三日後の今日。ただ今出勤したばかりの更衣室の中。


入るなり近寄ってきた橘さん。


私の弱みを握ろうって魂胆はいまだに継続中なのかしら。


「まさか三田社長を殴り飛ばすなんてね~。女の、しかも秘書がやることじゃないわよ」


分かっていましたよ。どうせいずれは会社にバレるだろうなって。


パーティーの次の日から、東野さんは急な出張が入り明日まで戻らない。


つまりあれから顔を合わせていないってこと。


…見直したって言われた手前、ちょっと一緒に仕事をすることに期待感があったんだけど、いまだに夢は叶わず。


って、話はだいぶズレちゃったけど、ついにあの時の悪態が会社中に広まってしまったようだ。


「まっ、同じ秘書の立場から言わせてもらえば秘書失格って感じだけど」


うっ…!
橘さんは相変わらず痛いことばっかり言ってくれるわね!


「でも…。同じ女の立場から言わせてもらえば、話を聞いてなんだかスッキリしたわ」


「えっ…?」


スッキリした?
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