君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
入社して初めて足を踏み入れた副社長室。
だだっ広い室内でガラス張りの窓。
都会のきれいな景色を背後に、我が社の副社長は座っていた。
東野さんの一歩後ろを歩き、東野さんが立ち止まると同時に、私も東野さんの一歩後ろに立ち止まる。
「悪いね東野君、出張中なのに呼び寄せてしまって」
「いいえ。むしろ当然のことです。…この度の櫻田の件について申し訳ありませんでした。自分もその場にいたにも関わらず止めることもせず、また報告を怠ってしまって…」
「すっ、すみませんでした!」
東野さんに続いて私も慌てて頭を下げた。
東野さん…ごめんなさい。
私のせいでこんなことをさせてしまって…。
本当にごめんなさい。
「東野君、それに櫻田さんも頭を上げて」
「…えっ?」
副社長を見つめると、なぜか東野さんを見て、にこにこと笑っていた。
「東野君さ、櫻田さんは悪いことをしたと思ってないから止めなかったし、俺に報告しなかったんだろ?」
「そっ、それは―…」
そう言うと副社長は椅子から立ち上がり、ゆっくりとこちらに向かってきた。
「それに急な出張。三田さんのとこの穴埋めに行ってたんだろ?」
だだっ広い室内でガラス張りの窓。
都会のきれいな景色を背後に、我が社の副社長は座っていた。
東野さんの一歩後ろを歩き、東野さんが立ち止まると同時に、私も東野さんの一歩後ろに立ち止まる。
「悪いね東野君、出張中なのに呼び寄せてしまって」
「いいえ。むしろ当然のことです。…この度の櫻田の件について申し訳ありませんでした。自分もその場にいたにも関わらず止めることもせず、また報告を怠ってしまって…」
「すっ、すみませんでした!」
東野さんに続いて私も慌てて頭を下げた。
東野さん…ごめんなさい。
私のせいでこんなことをさせてしまって…。
本当にごめんなさい。
「東野君、それに櫻田さんも頭を上げて」
「…えっ?」
副社長を見つめると、なぜか東野さんを見て、にこにこと笑っていた。
「東野君さ、櫻田さんは悪いことをしたと思ってないから止めなかったし、俺に報告しなかったんだろ?」
「そっ、それは―…」
そう言うと副社長は椅子から立ち上がり、ゆっくりとこちらに向かってきた。
「それに急な出張。三田さんのとこの穴埋めに行ってたんだろ?」