君が好き。～完璧で女嫌いなカレとの恋～

「うん…なんかさ、全然なんだよね」

「何がだよ」


「確かに以前に比べたら変わったよ？あれ以来私もさ、仕事に対する気持ちも変わったし。…みんなの私に対する態度も違うし」


コピーも積極的にやって、分からないことは聞いて。少しずつみんなの仕事を理解したいって思うし。


「でも、東野さんは変わらず。秘書なんていらないって。一人で営業行くし、スケジュール管理も完璧だし。…なんか私、秘書じゃなくて営業部って感じでさ」

まぁ、それはそれで色々と学べて楽しいんだけどさ。


「東野さんはさ、菜々子に生き生きと仕事をして欲しいんじゃないのか？」


「えっ…？」


「だって菜々子、そんな感じに東野さんに伝えたし。まぁ、菜々子はそんなつもりで言ったんじゃないかもしれないけど。東野さんは素直に嬉しかったんじゃないの？自分達の仕事をそんな風に言ってもらえてさ」

「翔ちゃん…」


そっか…それはそれでいいこと、なのかな？


「でも女に見られなきゃ意味ねーじゃん。菜々子さ～早く告っちまえよ。それか無理矢理ものにしちまえばいいじゃん」


「また桜子は意味不明なこと言いやがって。お前はもう飲んでろ」