君が好き。~完璧で女嫌いなカレとの恋~
「藤原係長!」


突然コピー室に現れた藤原係長に、私と小山君、驚いていると藤原係長はお構い無しに、書類を小山君に差し出した。


「ほら小山、早く行け」


「あっ…すっ、すみません!すぐ行ってきます!」


ハッとしたように、慌てて小山君は書類を受け取り、駆け出して行った。


…うっ!きっ、気まずい。

ひたすらコピーを続ける私の背後から、なぜか動こうとしない藤原係長。


この雰囲気に耐え切れず、思わず口を開いた。


「あっ、あの…藤原係長。何か?」


「えっ…?」


「えっ…って。だって藤原係長、何か用があるからここにいらっしゃるんじゃないんですか?」


「あ~…いや、そうじゃない。櫻田さ、少し休憩しない?」


「えっ、休憩?」


ーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーー


「はい、コーヒーどうぞ」

「あっ…すみません」


オフィス内にある販売機で藤原係長にコーヒーを奢ってもらえるなんて、なんだか夢みたいだ。


「……」


何を話せばいいのか分からず、沈黙。

そもそもなんで藤原係長は私と休憩を?
私…何かした?
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