2LDKの元!?カレ
「すぐできるから、待っててね」
「あ、はい。でも、オレも何か手伝いますよ」
「うん、ありがとう。大丈夫だから座ってていいよ」
独り暮らし用の小さなキッチン。調理器具も限られる中で、私はまず、スープを作るための鍋に水をはって火にかける。
それと同時進行で、洗って小さめに分けたブロッコリーを電子レンジに入れて加熱し、スライスしたパプリカと一緒にドレッシングで和えた。
次に鶏肉と玉ねぎを刻んで炒めたら、トマトケチャップを入れて、総菜売り場で買った白いご飯を投入する。
手早く煽って皿の上にドーム型に盛りつけて、半熟のオムレツを作ってのせるとそろりとナイフで切れ目を入れた。
卵にかけるケチャップはお好みでかけてもらうつもり。
「できたよ」
私はそれらをテーブルの上に並べていく。
一応三品。彩もまあまあだ。
西野くんはスプーンとフォークを小さな食器棚から出し、缶ビールと冷えたグラスを冷蔵庫から持ってきた。