2LDKの元!?カレ
私は押し寄せる快感の波間に、必死で彼の名前を呼んだ。
「……ゆ、祐人」
「そう、よくできました」
すると彼はご褒美だと言って、さらなる高みへと誘(いざな)おうとする。
「志保子さん、もっと楽にして、力抜いてください」
「そんなのムリ、力抜いたら立っていられなくなっちゃう」
「大丈夫ですよ、ちゃんと支えていますから」
絶え間なく与えられ快楽に私の体がどうにかなってしまいそうで、少し怖くなった。
うっすらと目を開けると彼の肩越しに見えるのは、置きっぱなしにしたままの荷物と気まぐれにモーター音を響かせる無機質な冷蔵庫。
冷たいフローリングに触れていた足の先はすっかり冷えてしまった。
それにさっきから私は、外廊下を歩く足音を気にして必死で声をこらえているのだ。
薄い鉄のドアはきっと、私たちの息遣いでさえ外へと伝えてしまうだろうから。
だからこんな場所で求められるのは、正直あまりうれしくはない。