2LDKの元!?カレ
後悔の念が押し寄せてくる。
でも、もう手遅れだ。
泣いても、叫んでも、もう何も変わらない。
だって私は、新しい恋を始めてしまったのだから。
西野くんを好きになると決めたのだから。
だからせめて、真実は知らせないでいてくれたらよかったのにと思う。
けれどそれは、叶わなかった。
私は小さくため息をつくと、泣いている彼女が周囲の目に触れぬよう、死角になるような場所に座らせて声をかけた。
「よくわかりましたから、もう泣かないでください。時間、大丈夫ですか?急いでいたんですよね」
「……はい、すみません。でもどうか、先生と仲直り……してください」
うつむいたまま、消え入りそうな声でそういった。