イジワル上司のヒミツ
「せーので、隣の車に乗り込むぞ」

「は、はい」


車内に緊張が走る。そして…




「せーの」


バンッ



湊さんの合図で、先に車を降りる湊さん。

私は多少スタートが遅れたものの、素早く車を降りた。



一瞬だけ外に出てみると、

周りは騒ぎにはなってはいないが、かなりの目線は感じた。


まだ完璧には、バレてはいないようだ。





バンッッ



「湊!」



ワゴン車に乗り込むと、マコトさんがメイク道具を準備しながら、心配そうな顔で出迎えた。




「ようマコト。悪い…急いでメイク直してくれ」

「も、もちろん!今日は今年一番の暑さらしいから、メイクが崩れたんだね」


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