イジワル上司のヒミツ
「でも僕は、湊を尊敬するよ。よくハプニングを起こすけど…失敗したことは、あいつは一度もないんだ」

「…!」


マコトさんの顔は、嘘はついていない顔だった。




「わがままやあり得ないことを、こっちに言ってくるけど…最後は絶対に成功させる。それが朝日湊。業界じゃ、朝日湊のスタッフやる奴は、本当に見込みがあるやつじゃないと、続かないって有名なんだ」

「…そうなんですか?」

「うん。根性と体力…そして…湊のことを好きじゃないと……あいつのスタッフは務まらない」

「…ふーん」

「あいつはすごいよ。本当にすごい。出来ることなら…ずっと…湊の専属メイクやりたいな…」

「マコトさん…」


ニコっと笑うマコトさんは、なんだか少年のようだった。


プロのメイクさんが、ここまでリスペクトする湊さんて…

相当すごい人なんだ。


そんな人を、ちょっと気になってるなんて…

私って、バカなのかも……笑
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