幽霊女に恋をした。
その日、俺はまた、晴を連れて
学校に来ていた。
けど…
気が付いたら、隣をちょこちょこと
歩いていた晴の姿がない。
…いつの間に…!?
とにかく、探すしか…ないか。
俺は、思い当るところの一番先に
屋上を訪れた。
…いた。
いともあっさり見つかった晴の
小さな背中。
だけど、いつもと違うことが一つ。
いつも晴は、綺麗に頭の上のほうで
団子のように結んでいるけど
今は、髪をほどいていて…
つややかな腰ぐらいまで伸びた黒髪が
風が吹くごとになびく。