幽霊女に恋をした。


切なげな顔で空を見上げる晴は


髪型のこともあるのかもしれない


けど、いつもよりもずっと



大人びて見えた。




いつもは、あんな無邪気な



妹のような感覚だったのに…





今は、年上…というか


大人の女性のように見える。






「晴…?」



と、声をかけてみる。



すると、晴は驚いたように振り返る。





「…龍さん」



「お前…勝手に動いたらダメだって言ってんだろ」



「あっ!ご、ごめんなさい…」




いつものように謝っているだけなのに


驚くぐらい動きがしなやかで


色っぽく見える。




「ここ、そんなに好きなのか?」





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