幽霊女に恋をした。
そう尋ねると、晴は
「はい…ここって、空がよく見えるでしょ?」
そういって微笑む。
「空を見るのが好きなのか?」
なんか、やっぱり
「晴って、変わってる。」
「そう…ですかね?」
晴はまた空を見上げる。
俺も、それにつられるように
空を見上げてみる。
空は、雲が多くて、青空っていう
感じではなかった。
こんな空を見てて、楽しいのか?
そんなことを思うと…
「空って…いろいろ、表情を変えますよね…」
そう、ぽつりと晴がつぶやく。
「悩んでいるときは曇って、悲しいときは雨が降って…太陽が顔を出したときは…思いっ切り笑ったようで…」