幽霊女に恋をした。
「私が変わらないものが好きなのは、きっと、生きていた時、変わらないでほしいと強く願うものがあったからだと思うんです」
そう、淡く微笑みながら晴は言う。
強く、願う…か…
そんな風に願ったことは、俺には
ない。
晴は
多くの人の感情や、願い、他人の思いなんかを
俺なんかよりも、ずっとずっと多く
感じてきたんだろうな…。
だからこそ、晴はこんなにも
真っ直ぐで、優しく、時に力強く
人を支えることができるんじゃないかと
俺は思う。