幽霊女に恋をした。
「クール…って、物静かってことかな?うーん…そうかなぁ…結構喋ると思うけどなぁ」
と、勝手に突っ込んでいる。
「なぁ、龍」
「んー?」
生返事をすると、柊羽は
「あの幽霊、龍に着いてきてんの?」
そういえば、こいつもぼんやりと
だけど、見えていたんだった。
それに、俺が見えていることも知ってる。
「あぁ。はるっていう名前の着物着た女」
「へぇ…お前が追い払わないなんて珍しいな」
はる、と自分の名前が聞こえたようで
ちょこちょこ俺のほうによってきたはる。
「…ずいぶん、ちっちゃいな……」
ぼんやりとでも見えている
柊羽は、目を細めながらはるを見る。
「え…私のこと、見えてるんですかっ!?」