幽霊女に恋をした。
「柊羽が、心配してたぞ」
そんな龍さんの声で、はっと我に返る。
「え...柊羽さんがですか?どうして?」
「なんか思い悩んでたと思ったら、真堂に気に入らないとか言われて、落ち込んでるんじゃねぇかって」
確かに、気に入らないとか言われたら
へこむけど...。
思い悩んでたっていうのは、もしかして
名前を思い出そうと必死だった時のことかな?
出来るだけ普通に装ってたんだけど...
バレてた...?
「お前さぁ...」
と、龍さんがため息混じりにいう。
「嘘も、誤魔化すのも相当下手くそって、そろそろ自覚しろよ」
へ...下手くそ!?
「なんか、言い方ひどくないですか!?」
「ホントのことだろ」
...確かに、嘘は嫌いだし
誤魔化すのは苦手だけど、下手くそって...!
その後は案の定、また子供のような
言い争いが始まるのだった。