幽霊女に恋をした。
「...悪い、好きなやつがいるんだ」
こんな風に相手を気遣って答えちゃってる
俺って...?
とにかく、やっと女から開放された俺は
屋上に走ろうとして...
「龍さんっ!」
「っ!?」
曲がり角から飛び出してきた晴に
呆気をとられる。
「龍、好きな人いたんですね!」
目をきらきらさせながら言う晴。
と、その後から出てきた、呆れ気味の柊羽。
「お前ら...盗み聞きとか趣味悪いぞ」
低い声で言って、二人を睨みつけると
「す...すみません」
と、晴がしゅんと肩を落として謝る。
柊羽の方はというと...
「ごめんごめん」
見事な棒読みっぷり。
しかも、笑いを堪えてる。
こいつ...