幽霊女に恋をした。



いつの間にか、辺りは真っ暗。




龍さん、心配してるかな?





そう思いながら、何度目かわからない



ため息をついたとき…







「お疲れ様でした」



という声が、静まり返っていた部屋に



響いた。





義父様は女の人に軽くうなずくと



荷物を持って立ち上がった。






もしかして…仕事、終わったのかな…




義父様は大きな扉から外へ出ていく。






私は、疲れて固まっていた足を



無理やり動かして、そのあとを追った。





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