幽霊女に恋をした。
と言って、先に帰っていった。
そういえば、はるが着いてくるのは
俺が側を離れるなって言ったからか…
…空気ぐらい、読めないものだろうか…
まぁ、俺は特に気にしないが。
そんなことを考えていると
すぐに屋上に着いてしまった。
「私、2年の田村梨奈と言います」
同い年か…
「私っ…奥田くんのことが好きなんですっ!」
「わっ!」
隣から間抜けな声が聞こえたと思って
ちらっと見てみると、はるは小さな両手で
真っ赤になっている頬を押さえている。
「わ…私、すごく場違いな…」
…いや、見えてねぇから。