幽霊女に恋をした。
「晴...?」
後ろから、聞きなれた声がして
ばっと振り向く。
「龍さん...」
「やっと、帰ってきたんだな。」
龍さんは、意外とあっさりというと
「入んねーの?」
と、家の中から手招きをしてくれた。
「あ...入りますっ」
「龍さん、どこに行ってたんですか?」
そう聞いたけど、聞き返されやしないかと
ちょっとヒヤヒヤした。
「そこのスーパーまで。食べ物が全くなかったから」
スーパーって、確か食料とかが売ってる
ところだよね。
でも...龍さん、手ぶら。
しかも、走ったみたいに髪はぼさぼさ。