幽霊女に恋をした。


「付き合って下さいっ!」



ぶんっと頭を下げる…田村、だったか?





「俺、そういうの興味ねぇから。めんどくさい」




頭を上げた田村の目には



一気に驚きの色が広がった。





「話、そんだけ?なら帰る」




段々と、話に頭が着いてきたみたいで



「そ…そんな言い方…」




なんて、涙目になって言う。



「なんでお前に優しくしてやらねぇといけないんだよ」




「ちょっ…龍さん!なんでそんな風に…」




はるが必死にそう俺に言うのを



見下ろしていると




田村は走って屋上を出て行った。





< 26 / 357 >

この作品をシェア

pagetop