幽霊女に恋をした。
真堂さんは、私なんか居ないかのように
すたすたと校門を出て、小学校がある方向に
歩いていく。
私は小走りで真堂さんに追いついて
並んで歩き出した。
「深入りするな」
「...え?」
「って、何度言ってもダメなんだな」
真堂さんが急に口を開くから
驚いたけど...
「はい...。深入りするなって言われても、すごく気になって、龍さんのこと、知りたくて、放っておけなくて」
と、素直な気持ちが口をついて出る。
「記憶は?どうするんだ?」
記憶...消すか、消さないか.....
「まだ、決めてません。でも、消した方が龍さんが苦しまないなら、消します。」