幽霊女に恋をした。
「じゃ、俺はもう用ないよな」
と言って、真堂さんは帰ろうとするけど
「待って!!」
と、美維奈ちゃんが引き止める。
「ままが、お姉ちゃんのことを連れてきた人も、一緒に連れてきなさいって。だから、お兄ちゃんも来て」
と言って、真堂さんの手を掴んで
ぐいぐい引っ張って
近くに止まっていた、私が昨日二回も
乗った車に引っ張っていく。
「お…おい…」
真堂さんは、さすがに小さな女の子
を振り払うわけにもいかなくて
戸惑っている。
半ば無理やり車に押し込まれた
真堂さんの隣に座る。