幽霊女に恋をした。
義父様と結婚することを、どれだけ
お母様が悩んだかはわからない。
そして、龍さんが家から出てきた時には
もっと....
悩んで、苦しんだと思う。
「龍さん...お母様のこと、嫌ってませんよね?」
龍さんは、俯いてアルバムを見ている。
「お母様のこと、憎んだりしてませんよね?ちゃんと、許してあげますよね?」
「許すも何も...」
そう切り出して、龍さんは微笑んだ。
「はじめから、嫌ってなんかいねぇよ。母さんのこと。もちろん、憎んでもいない」
そんな答えを聞いて、ほっとする。
「なんで、泣くんだよ」
龍さんに言われて初めて、自分が泣いている
んだと気づく。
「よかったです...お母様の気持ちが、龍さんに伝わって...」