幽霊女に恋をした。
私は、光に包まれる寸前で
声を張り上げた。
「待ってくださいっ!!」
光が、止まった気がした。
「私はまだ、この世界でやらなきゃならないことがある!大切な人に、伝えなきゃいけない言葉があるんです!!だから、あと少しだけ、時間を下さい…」
そう、光に向かって
叫んでみるけど…
光は、なんの反応もしない。
「お願いしますっ!!」
そういって、ぶんっと頭を下げる。
せめて、今日だけでも…
龍さんにお別れを言うだけでも…
『あと…』
その時、私の頭の中に声が響いた。