幽霊女に恋をした。
「龍さんは…今、死にかけてるんだと思います…」
そう思ったことを言って
龍さんの手を握った。
やっぱり…
触れることができた。
龍さんは驚いたように目を見開く。
「すぐに病室に行って、自分の体に飛び込めば、戻れますよ!さ、行きましょう」
と、龍さんの手を引いて
屋上を出ようとするけど、龍さんは
動かない。
「龍さん?」
「…晴に触れられるなら…一緒にいられるなら、このままでもいいかもしれない」
え…?
「このまま死んだって、いいかもしれない」
そんなの…
「そんなの、だめです!!」