幽霊女に恋をした。
死なせないって...
そんなこと、できるのか?
そう思って晴ちゃんを見つめていると
晴ちゃんは俺に向かっていって微笑んだ。
「柊羽さん、龍さんのこと、よろしくお願いしますね。龍さんって、意外と寂しがり屋だから。柊羽さんと龍さんがずーっと親友で居られるように願ってます」
言い終わると今度は真堂の方を向く晴ちゃん。
「真堂さん、色々教えてくれたり、手伝ってくれたりお世話になりました。龍さんのこと、言い合いとかしながらでもいいから、支えてあげてください」
そして、俺たち二人に向き直った。
「私は、これからこの病院の屋上でお祈りしてきますっ!ここへは...多分戻ってこれないと思います。龍さんに、もしものことがあったら、
報せてもらえますか?」
「わかった。報せに行くよ」
と、俺は返事をして、真堂は頷いた。
晴ちゃんは微笑んで、病室を出ていった。