幽霊女に恋をした。
「で?どうしたんだ?」
「あ、はい…あれ以来、全然何も思い出せなくて…」
あれ、って言うのは多分
沖田総司についての夢を見てから
だと思う。
「じゃあ、今残ってる資料でも見に行くか」
「え…」
…今日の晴はなんか暗い気がする。
「晴…どうした?」
「あ…いえ、なんか…その」
俺はため息をついて、晴に近づく。
少し屈んで、目線を合わせると
「晴」
と、呼びかける。
「は…はい?」
「お前の過去は、俺が見つけてやる」
俺は真剣にそう言い放った。