私、ヴァンパイアの玩具になりました
「あのさ、優って…」

「おい!優……!!!」

愛希君が、話してる途中で私の部屋のドアが激しい音をたてて開いた。

ドアの前にいたのは、藍さんと日向さんだった……。

「『バカは風邪引かない』って言うのに…、BC優さんは風邪引いたんですねー……。迷信って信用出来ないことが今日分かりましたね…。…逆に、『バカは風邪引く』……ですね」

爽やかに笑いながら私に近付いてくる日向さんは、爽やかにサラリとヒドいことを私に言った。

しかも、愛希君と言っていることが殆ど同じっていうところが、もっと悲しい……。

「お前、大丈夫かー?…ていうか……。……まさか、二日目で風邪引くとか……、マジあり得ねぇわ………」

藍さんは、近くにあったピンク色の椅子をベットの近くに置いて腰掛けた。

「……仰るとおりです……」

私は、俯きながら藍さんの言ったことを否定しなかった。

「………ていうか、なんで藍達がいるわけ?」

「良いだろ。別に。でも、まぁ、教えてやるよ。………単純に説明するとな……。…親父が、風邪薬探していて、俺が『誰に飲ませるんだ?』って聞いたら『優に飲ませる』って言ったからまさか、と思って来てみた」

「なんで、来る必要があるの?」

愛希君は、藍さんのことを睨んでいた。

「逆に、聞くけど。なんでお前がここにいるわけ?」

「昨日、優と寝たから」

「「…………………?!」」

サラリと、愛希君が言ったときに。藍さん、日向さん、がビックリした顔で固まる。

私と愛希君は、首を傾げた。

「………………、へぇ……。で?BC優さんの胸はどの位だったのかな?」

「…………………は?日向、何言ってんの?」

愛希君は、頭に?マークをポンポンッ飛ばしていた。

「ん?だって、愛希、BC優さんと一緒に寝たんだよね?……だったら……。……BC優さんのあんなところやこんなところを見たんでしょ?」

「寝顔しか見てないけど?ていうか、日向、一人で何言ってんの?」

あ、寝顔見られてたんだ……。

「え?まさかの愛希って、アッチ系のことが全く分からないの?」

「アッチ系?」

「あー、そっかー……。愛希、まだお子ちゃまだったもんね……。ごめんね?大人しか分からないこと言っちゃって」

「何それ。僕に向かってバカって言ってんの?」

愛希君は、日向さんのことを睨みつけた。

「いーや…。純粋だなーって思ってね」

ふふっ……、と日向さんが愛希君に向かって笑った。

「なんか、日向が言う言葉全て、人を見下してる感が半端じゃない……」

愛希君が、機嫌悪そうに呟いた。

「いやいやいや、お前も人のこと言えねぇよ……?」

藍さんが、愛希君の肩を突っついた。

「………?僕がいつ、人を見下すような発言した?」

愛希君が、首をまた傾げた。

「いつもだよ………」

藍さんは、溜め息混じりに呟いた。

「藍の気のせいでしょ」

フンッ…、と愛希君が鼻で笑った。藍さんは、苦笑いをした。
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