Woman
そして、気づいたら、店員さんが
豪華なケーキをもってはいってきた。
20の文字のロウソクと
パチパチと弾ける花火が刺さっている
ベリーケーキ。
でも、何故か目の前がボヤけて
よく見えない。
ほっぺに手を当てると
雫が手についた。
ー あ、泣いてる。…
嬉しいことで泣くのはいつ以来だろう。
悲しい事ではちょうど2年前に泣いた。
今年はいい思い出で泣けた。
『ありがとうございますっ…!
もう、本当、みんな、
大好きです…っ!』
「明奈~誕生日ぉめでと!」
そう言って舞さんが渡して来たのは
私が好きな洋服のブランドの袋。
『え、これ…』