Woman









彼女が持ってるのはハンバーグ定食。

味噌汁、ご飯、ハンバーグ二つ、
付け出しのポテトにコーンと人参。


よくあるタイプのなんの代わりもないハンバーグ定食。


変わるといったら値段ぐらい。

普通はこれくらいのボリュームだと
5〜600円は軽くするけど

この定食は380円。


お財布に優しいタイプ。



『そう考えたらもうそろそろ二年かぁ
早いなぁ』



「そろそろ彼氏つくんなよー!」



ハンバーグを一口呑み込み
呆れ口調で突っ込む優美。



『あのね、彼氏は作るもんじゃなくて
そのうちできるもんなの!

自分から急いだっていい出会いも付き合いも無いのよ。


それを身近で見てるからねー。』



ーガタッ


そう言い残し私は食べ終わった
豆腐サラダの容器と
ヨーグルトのゴミを捨てに

食器の回収口とその横のゴミ箱に向かう。


後ろからは、
"それ、どういう意味?!"と優美の声。

それを、私は笑いながら聞き流した。












< 4 / 101 >

この作品をシェア

pagetop