Woman
彼女が持ってるのはハンバーグ定食。
味噌汁、ご飯、ハンバーグ二つ、
付け出しのポテトにコーンと人参。
よくあるタイプのなんの代わりもないハンバーグ定食。
変わるといったら値段ぐらい。
普通はこれくらいのボリュームだと
5〜600円は軽くするけど
この定食は380円。
お財布に優しいタイプ。
『そう考えたらもうそろそろ二年かぁ
早いなぁ』
「そろそろ彼氏つくんなよー!」
ハンバーグを一口呑み込み
呆れ口調で突っ込む優美。
『あのね、彼氏は作るもんじゃなくて
そのうちできるもんなの!
自分から急いだっていい出会いも付き合いも無いのよ。
それを身近で見てるからねー。』
ーガタッ
そう言い残し私は食べ終わった
豆腐サラダの容器と
ヨーグルトのゴミを捨てに
食器の回収口とその横のゴミ箱に向かう。
後ろからは、
"それ、どういう意味?!"と優美の声。
それを、私は笑いながら聞き流した。