Woman




これだって、素直に怖がらず、

"私、あまり人多いのとか
うるさいの好きじゃないから
別の所行こう?"


みたいな感じで甘えていれば良かったのに。



素直に伝えていれば、たったこんだけの事で

大きなケンカになる事無かったのに。




「もういいよ。」


そう言ってその場を立ち去るリョウタ。


また、私はそれを追いかけず、
ただ、ただ、背中を切なく目で追った。


"追いかけて、しつこいって思われたら…"


"追いかけても無視されたら"


見送る切なさより、

うまく行かなかった時の失敗を避けた。




今日は曇りだったため、辺りはすっかり
暗くなり、街灯の下一人たたずんでいた。






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