Woman
そして、私の家の近くのバス停で
降りて5分程歩いたところに
カフェOrangeがある。
カフェに着き、扉の前で中に入るのを戸惑うと後ろから
「何してんの!早くあけて!」
と、急かす優美。
『こういうのは自分のタイミングで…』
開けたいのって言おうとしたとたん
店の扉が開いた。
「お、メールは返さないクセに
来てくれたんだ。」
と聞き覚えのある声で嫌味ったらしいお出迎え。
『すみませんね、返さなくて。』
笑いながらそう言うと。
裕大さんはニコッと笑い、
「うそうそ、どうぞ。」
と、扉を開け中に誘導してくれた。
「ありがとね。」
とこっそりと耳打ちされて、
私の胸はドキッと音を立てた。