Wonderful DaysⅠ
「いいの。私の事を心配してくれて嬉しいよ」
申し訳なさそうに謝ってくる兄さんに返事をすれば
「じゃあ、今日から学校までの送り迎えするから」
またまた爆弾発言が飛び出した。
「むっ、無理っ!!」
ガバッっと勢いよく腕を振り解いて、アル兄さんからの提案を全力で断ったのに・・・
「これは、提案じゃなくて強制だからね?」
有無を言わせない迫力の笑顔に一瞬、怯む。
だけど、アル兄さんの送り迎えなんて考えるだけで恐ろしい。
まだ学校では地味な子で通っているのに、目立つアル兄さんと歩いていたら何て言われるか。
キャメルブラウンの癖のある髪は艶やかで、グリーンの瞳は見る者を魅了する。
国内外でモデルをしているアル兄さんは、きっと何処へ行っても目立つ!
強制と言われたら絶対なんだけど、ちょっとは考慮してほしい。