Wonderful DaysⅠ
「怖い?」
兄さんの言葉に頷いて
「学校で人に直視されるのが怖いの・・・」
目が霞むほどの瓶底メガネを掛けなければ曝け出される私の眼。
カラコンで色を隠してても不安で仕方が無い。
「日本人学校に通ってた時、私は物凄く目立ってた。
日本人の中に一人、外見だけは外人で。
私がこんな容姿じゃなければ、あんな事も起きなかった」
その後にあった出来事は口にしたくなくて。
そのまま口を噤めば、隣で空気が動いた。
「わかった・・・。でも、メガネを掛けて無くても今は黒い瞳に見えてるよ?」
ふわりと優しく抱き締めて私の瞳を覗き込んでくるアル兄さん。