Wonderful DaysⅠ
耳に手を当てて髪の毛で暖を取っていれば、ガードレールにいたカラスが
『カーッ、カッカッカッ』
まるで、水○黄門のご隠居様のような鳴き声と共に飛び立って行った。
・・・・・
「何、あれ・・・」
初めて聞く鳴き声に呆然としながら、その姿を見送っていた。
───あんな鳴き方するカラスもいるんだ・・・
思い出したら可笑しくて笑ってしまう。
クスクスと笑いながら歩き出せば
「やっと、見つけたぜぇ?」
前方から聞こえてきた声に視線を動かすと、数メートル先に一人の男が立っていた。
見覚えのあるその男は間違い無く白皇の一人で、前に私を追いかけて来た厳つい男。
白皇が私を探していた事は魁さんに聞いていたけど、学校がバレてるなんて・・・
「私に何の用?」