Wonderful DaysⅠ
「すっ、凄っ!」
「ねっ?」
にこりと、王子様のような微笑を見せたイケメンさん。
───ところで、あなたは誰ですか?
散々、喋っていたけれど……
ここには、あの集団が来る前までは、私とカイさんしかいなかったはず。
まさか、この爽やかイケメンさんは敵なんじゃないだろうか? と疑問が湧いてくる。
「あ、あの……あなたは?」
疑問をぶつけてみれば
「ん? 俺? 俺はね──」
私の質問に答えてくれようとしたイケメンさんだったけど、その先の言葉が続く事はなかった。
隠れていたつもりが、いつの間にか植え込みから大きくはみ出して丸見え状態だった私たち。
そんな私達の存在に気が付いた男が襲い掛かってきたから。
「え?」
私の口から声が漏れた時には、隣にいたはずのイケメンさんは向かってくる男の顔面に拳を叩き込んでいた。