Wonderful DaysⅠ


人影は思っていた通り一人ではなくて。

ぞろぞろと現れた男達の中には、見た事のある顔もいた。

この後の事が想像出来てしまってげんなりする。


───大体、女一人にこの人数ってどうなの?


ざっと見ても50人はいそうな感じ。

でも、よく見たら総長の白石の姿はなくて・・・


「いくら何でも、女一人にこの人数はないんじゃない?」


手首を掴んだままの男に文句を言えば


「てめぇの、あの動きを見て女扱いする奴なんているわけねぇだろ!」


何故か文句を返される。

どうやら、私の事は女だと思ってくれないらしい・・・

この間のサラリーマンといい、この男といい、失礼じゃない?

これでも一応、女なんですけど。

ムッとして男を睨み付けるけど全く効果なし。

それどころか益々、手首を掴む手に力を込められて指先が痺れてきた。


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