Wonderful DaysⅠ
「何を勘違いしているのか知りませんけど、私は何も狙っていませんから!」
きっぱりと言い切ってやった。
「その言葉、忘れるなよ?」
やっと、思い通りの言葉を聞いたからか蔑むような視線を逸らした赤髪男。
勘違いで向けられた敵意剥き出しの視線・・・
───むかつくっ!!!!
頬を膨らませて赤髪男を睨んでいれば、公園の入り口まで辿り着いていたようで・・・
「ぶっ!」
振り返って、私の顔を見た葵さんが吹き出した。
そんなにおかしな顔をしていたのだろうか・・・
慌てて頬の筋肉を両手で揉んでマッサージをする私。
突然笑い始めた葵さんを神威の人達が不思議そうに見ていると、笑いを堪えながらバイクに跨った葵さん。
「くっくっ・・・」
まだ笑ってるし・・・
そんな葵さんを見ていると
「───マリア」
不意に魁さんの声が鼓膜を震わせた。