Wonderful DaysⅠ
その声に、呼ばれていない神威の人達までが魁さんに注目する。
「・・はい」
「───来い」
周りの視線が針のように突き刺さる中、少し離れた所に置いてあった魁さんのバイクの傍まで小走りで近付くと
「送ってやる」
そう言って、いつかのように私の脇の下に手を滑り込ませると軽々と持ち上げてバイクの後ろのシートに乗せられた。
その様子を見ていた神威の人達は目を丸く見開いていて、視界の端に映った赤髪男は瞬きもせず口を開いたまま。
───何なんだ、一体・・・