Wonderful DaysⅠ
長い夜Ⅰ
「マジかよ……」
皆の訳のわからない視線に眉を寄せていると、赤髪男がポツリと呟いた。
「…………?」
頭の中はクエスチョンマークが浮かんでいるのに、赤髪男が呟いた言葉に更に疑問符が浮かびまくる。
そんな呟きにも全く反応を示す事無く、バイクに跨った魁さん。
「しっかり掴まってろよ?」
今にも走り出しそうな雰囲気に
「葵さんっ!神威の皆さんっ!助けて頂いて本当にありがとうございましたっ!!」
葵さん達にお礼を言えば、手を上げて応えてくれた。
「──…行くぞ」
「わっ!」
私の返事を待つ事無く、静かに走り出したバイクは……
あっと言う間に加速して闇の中を走り抜けた───
──…ひぃ─────っ…!!!やっぱり怖いぃぃぃっ!!!!速度を守って下さいぃぃぃ……