Wonderful DaysⅠ
「はい?」
声を掛けてきたカイさんに返事をすれば
「君、強いんだね?」
イケメンさんまで声を掛けてくる。
「まぁ、強制的に護身術を習わされていたので」
「え?」
私の言葉を聞いたイケメンさんは顔を引き攣らせ、カイさんは顔を顰めた。
───私、なんか変な事言った?
「強制的って、誰に?」
「兄ですけど……」
「そこまで本格的な護身術を習わせるなんて、心配性なお兄さんなんだね」
「……………………」
───心配性……で済むのだろうか?
「まぁ、そうですね……」
曖昧に返事をすると、イケメンさんはニコリと微笑んでカイさんを見る。