Wonderful DaysⅠ



頭の中で想像しているのか、手つきが怪しい。


───何を想像しているのか、考えたくないな……


雰囲気からして、この人の頭の中の私はきっと……

いや、絶対に!!

モデルのように可愛い女子高生だったに違いない。

話に聞いてたって……

一体、誰に私の事を聞いていたのか。

自分の想像していた人物とは懸け離れていたらしい私を困惑気味に見ていた男の人は、改めてマジマジと見ると


「マリアちゃんって、素朴な子だったんだね」


ポツリと呟く。


───素朴……?


確かに、お化粧もしていなければ、お洒落な髪型をしているわけでもないけど。

今日は初対面の人に、地味だ素朴だと私の容姿の感想を述べられる日なの?


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