Wonderful DaysⅠ
悪友ね……
なんとなく、アル兄さんと雰囲気が似ている気がしたのはそのせいなのね。
「うん、わかった」
『それから、マリア。今日、修から新しいスマホを受け取らなかったのかい?』
───新しいスマホ?
新しいスマホなら確かに今朝、修さんから受け取って私の鞄の中に入っている。
「受け取ったよ。今も鞄の中に入ってるもん」
『…………』
「……アル兄さん?」
何で、急に無言になるの?
『じゃあ、何でマリアのスマホは電源が入ってないのかな?』
「電源?」
持っていた鞄から急いでスマホを取り出して確認すれば、画面は真っ黒。
どこを押しても触っても、うんともすんとも言わない。
「あれ?」