Wonderful DaysⅠ
「す、すみませんっ! 遅くなりました」
頭を下げて謝ると
「あのホストは、君の知り合いだったの?」
困惑気味の葵さんが聞いてきた。
「あ、はい。兄からも聞いていたみたいで……」
なんとなく恥ずかしくて、話していたホストが叔父さんとは言えなかった。
「そっか。無事に辿り着いてよかったね」
にこりと微笑んで、バイクに括りつけてあった荷物を渡してくれた。
「本当にありがとうございました。お二人がいなかったら、此処に辿り着けなかったです」
カイさんと葵さんにお礼を言っていたら
「───マリア」
後ろから歩いてきた修さんに名前を呼ばれた。