Wonderful DaysⅠ
The date of midnight Ⅲ
スマホの操作を終えた魁さんに
「魁さん、逃げなくていいんですか?」
慌てて聞いてみる。
迫ってくる大爆音と凄い数の光が、恐ろしくて仕方がない。
でも魁さんは、その音を聞いても光に照らされても動じる事は無く
「あぁ、心配ない」
短く言葉を発すると、光の先に視線を向けた。
魁さんは心配ないと言うけれど……
初めて見る光の数と耳を劈く(つんざく)爆音に、足が竦んで上手く立っていられない。
普段から履き慣れないパンプスなんて履いているからだろうか……
動いてもいないのに足がグラついた。
「うわっ!」
車道側にコケると思った次の瞬間
「大丈夫か?」
右側から伸びてきた手に抱き寄せられた。